第1章

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「ヨシ・・・わたしのスペシャルも・・・ お前・・・お前しかいないよ芳野、わかってたんだな?あはは・・・」 そう言うと梨音は、困った顔で立ち尽くす芳野の肩を抱き寄せた。 「あ・・・そんなの・・・恥ずかしいじゃん馬鹿・・・ やめろってリー・・・?」 最後まで言葉を言わせない勢いで、梨音は芳野の唇をふさぐ。 時間が・・・空間が凍りつき、優しくまた、動き出す。 目を白黒させて唇を離した芳野は、白い息を吐き、梨音の瞳を見つめる。 「ごめんなヨシ、あたしガサツだからさ・・・な?」 芳野は無言で首を横に振り、笑顔を見せる。
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