第1章

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「あ・・・雪?! リー、マジ、雪だよ雪!ね?」 命を持っているかのように、縦横無尽に白い粉が飛び交う。 「本当だな・・・雪か。道理でさ、冷えると思ったぜ・・・ううっ」 「積もるかな?!・・・積もるといいね、雪」 「嫌だよ雪・・・ピッチがぐちゃぐちゃに・・・」 「あはは・・・リーらしい考えだね、じゃ、止むことを願って、お休み」 芳野は梨音の耳元へキスをわたす。 「ああ、そうしようぜ、雪なんて・・・ 想い出が綺麗になるだけじゃん・・・な?」 そう言うと梨音は、芳野にウインクし、きびすを返す。 後姿で手を振る梨音。
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