始まりの書

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なんていうシリアスはここでは置いておいて、この物語の主人公を紹介しておこう。 魔界最強の力を持つ者、魔王。 その名をマオという。 右目は血のように紅く、左目はとても澄んだ蒼い色をしている。髪は黒く、白い肌によく際立っている。 男にも女にも見える中性的な顔はとても整っており、芸術品と言っても過言ではない。 年齢は15歳。 まだケツが青いガキである。 「魔王様、おはようございます。」 やってきたのはマオの召使いである悪魔。名をルシファーという。 悪魔だからと言っていつでも翼を広げているわけではない。翼も角もしまい、まるで人のように見える。 その容姿は人間的に見れば超一等級の美貌だろう。漆黒な髪の左の前髪は長く、左目を隠してしまっている。因みに紅い瞳の色をしている。 「ん…うるさい……もうすこし…」 「いけませんよ、魔王様。こんなにも良い天気なのですから。」 そう言ってルシファーがカーテンを開けると太陽の眩しい日差しがマオに降り注ぎ、マオは眩しさに眉をひそめた。
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