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その彼の瞳に、小さな陽光がいくつか潜り込んでいて、整った横顔をさらに印象的なものに変えていた。
胸を切なくするその表情に堪えきれなくて、俺は賢吾の肩に腕を回して抱き寄せる。
賢吾が俺を見て微笑み、そのまま口づけてくる。
目は薄く開けたまま、唇の感触を確かめるようにじっと触れ合わせて、それから、角度を変えて舌を舐め合う。
キスが深くなる直前に、お湯張り完了のアラームが響いた。
絶妙のタイミングに笑いながら、唇を離す。
「・・・・風呂入ってくる」
名残惜しいと思っているのを気づかれないように言う。
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