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快楽だけを求めている訳じゃない。
賢吾を求めている。
寝たからといって、彼が俺のものにならないことぐらい知っている。
そうではなくて、体を繋ぐことでしか得られない何かを求めている。
それが幻想で、何も得られないとしても。
賢吾の髪に指をもぐらせて、熱い瞳を引きよせて口づける。
互いを確かめるように唇を離し、見つめあいながらまたすぐに重ねる。
角度を変えて、より深く貪る。
絡めあう舌の動きも混ざりあう唾液もそこから生まれる快感も、なにもかもが気持ちよくて、求めつづけてしまう。
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