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1.Migrants

年2回の取引先との接待ゴルフコンペの賞品調達も、部内の事務用品の管理も、『誰かが片付けなければならない雑用に近い仕事』が今の俺の仕事だ。

長いビジネスマン人生では、時として意に沿わない仕事をすることもあるだろうし、それも正確にこなして当たり前だと理解もしているのに、時々、どうしようもなくつらくて苦しくて、心が悲鳴をあげそうになる。

こんな仕事をするために、この会社に入った訳じゃないんだ。

それでも、経営の視点から業務を見ることも重要だろうと前向きに考えて、自分をだましながら2年は耐えることができた。

それが限界だった。

上司との面談の際に営業部への異動希望を出したが、認められなかった。

仕事に対する意欲が、途切れた。