第1章

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2人がいなくなると静かになるな。 丁度閉店作業を終えたらしい販売スタッフと挨拶を交わし、オーブンの温度を調節する。 「上200度、下170度…」 「砂月さーん、着替え終わりましたー!」 不意に、背後から抱き締められる。 わざわざ後ろを見なくとも相手は分かり切っている為、そのまま作業を続けた。 「手は洗ったのか?」 「ハイ! 隅から隅まで!」 歩き出しても俺から離れるつもりは無いのか、春樹を引き摺りながら前に進む形になる。 しがみついてる。 かわいい。
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