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「ここが、王立オルディアン学園。――――大きい」
とある王国、オルディアン王国。
その王都の一角に門を構えるのが、王立オルディアン学園。
文字の通り、門前に立っているのは、一人の男子学園生。
「……不安しかないです」
周りにいる同じ境遇の学生に聞こえない程度の声でそう呟いたのは、今日、入学するゼリオ・アンデント。
ただ、周りと違うのは彼の服の色。
「おい見ろよ……貴族様だぜ」
「見せびらかすような真っ白い服だな」
周りの生徒はゼリオを見るとそそくさと離れていく。
貴族制が残るこの国では、貴族が圧倒的な権利と力を持っているのだ。
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