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―私立 紅葉学院 剣道場 三月―
―ダンッ、ダダンッ、ヒュン、ズダァンッ
剣道部員(一)
「面あり、一本!勝者、桜花!」
剣道部員(二)
「あぁ~!やっぱり負けたかぁ~。マジ強いって、桜花~。『大会新』作れそーなのに。」
剣道部員(一)
「………『出場』さえ出来れば、ね。」
桜花
「超名門と謳われた、我が『紅葉学院 剣道部』が、廃部寸前とはね………。」
紅葉学院は、勉学・スポーツ共に力を入れ、各大会などで『好成績』を修めている、言わば『名門校』だ。
しかし、桜花の所属する『剣道部』は、ほぼ当時の三年生で構成されており、その三年生が卒業した今となっては、四月に二年生に進級する桜花達『三人』だけだった。
ここ、紅葉学院では『五人以上』でなければ『部』とは認められない。『三人以上』で、やっと『同好会』扱いなのだ。
剣道部員(二)
「こりゃ、『新一年』の新入部員に、賭けるしかないかぁ。」
桜花
「………どうだろうな。中等部には『剣道部』自体、ないだろう。」
先程も、話題に出たが『大会』などに出場し、『新記録』が樹立出来れば、『廃部』は、免れるだろう。
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