目印は、ミルク・チョコレート

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――――――2月14日午前11:56 3号館1階ラウンジ 「……。」 前でも後ろでもガヤガヤと人のことなど気にせずに馬鹿騒ぎしてる連中に目くじらを立てることなどいつもの俺だったらないのに今日だけはどうもイライラしてしまう。 くそ、赤点取っておきながら呑気だな。再試のために勉強しろ。 そんなことでイライラしていると後ろから肩を叩かれた。 「よー、律哉。飯食った?」 「……まだ。」 「うわ、オマエイライラしてない?」 「なんかカルシウム足りてないのかな、俺。」 「オマエの生活リズムを知らないから知らん。」 「なぁ、それを言うなら食生活じゃね?」 そんな会話をする春川 和仁は俺の隣の席に笑いながら座った。 「さーては、俺と会う前に彼女にあったんだろ。」 「残念でした、あったのは事実だけどあの子はまだ彼女じゃなくてただ俺が一方的に好きなだけ。」 「……、オマエ、恥ずかしげもなくよく言えるな。」 「そこが俺にいいとこだろ。」 「まーな。」 そう言うと和仁はニコニコにて前を見た。 コイツ、絶対に幸せ長生きタイプだな。
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