1305人が本棚に入れています
本棚に追加
「しかし、入れないだけでなく見えないとは」
「駄目です。港周りの建物、全てNPCの物です。迂闊に入ろうものなら通報されます」
「高い建物は?」
「この街は一律同じ高さの物ばかりしか…」
「アレは?」
アイが指差した方にホテルが。
「確かに最上階なら行けますが…屋上は、常連客かチケット持ちしか…」
「チケット?」
「常連客が貰える割引チケットです。それを使えばプラチナはもちろん、屋上も自由に出入り可能。そこからの景色は最高とか。夜の夜景はさらに…」
更に喋り続ける隊員の隣で何かに気付く副隊長。
「チケット、ある。半額チケット!!」
「「「「え!?ええ!?」」」」
「副隊長、何故それを?」
「ナナシさんに貰った」
「「狡い!副隊長だけ狡い!」」
「そんなことより今はこれを使って…」
「使ってどうするのですか?手助けにも行けないのに」
と、アイが訪ねる。
「それでも状況確認は出来る筈。シオン、行きますよ!」
「はい!!」
フロントで手続きを済ませ、鍵を貰う。急ぎエレベーターに乗り最上階へ。更に階段を上り、屋上へ!
夕方から夜へと移り変わる時間帯。
港付近を見ると、港と海を赤い結界が張られ、中で何かが蠢いているのが見えた!
「シオン!」
アイテムから双眼鏡を取り出し見る。
「ナナシ様と思しき白髪と黒い…亡霊?が…何アレ?」
「シオン?」
最初のコメントを投稿しよう!