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パンプレットによるとその頃は、国道に出店が並び、着飾った馬がえっちらおっちら道を練り歩いて、御輿がくるまでの余興を演出するようだ。
私、馬が好きだからきっと悶え死ぬ。
しかも、おとなりの千厩には昔千の馬屋があったとかで、その馬が義経の崖下りに使われたと話があるような、とって付けた逸話だらけの環境だ。
そんな謎だらけの一関市室根町に私と竜二は迷い込んだ。
私の後ろにはぽつんと無人駅。ここから猊鼻渓まで戻る。
二人で馬鹿みたいに寝過ごして慌て降りた先がこの矢越駅だった。見るからに錆び付いた駅だ。案内板や広報が置いてあったから助かった。さっきの情報は備え付けのパンプレットを見てわかったことだった。
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