きらら

7/7
前へ
/9ページ
次へ
大自然が私の背中を押した気がした。 風も車道の音も雀の囀ずりも、全てが新鮮に私のなかに入り込んだ。 「都会の空と違うよな」 竜二が夢から覚めたように空を仰ぐ。 「同じ空なのにこんなにも印象が変わるんだね。なんだか素敵」 「そうだな。このままここに居たい」 「うん。時間を忘れそう」 竜二は少し照れたように稲穂を眺めている。私の答えは考えるまでもない。 「竜二、私」 「うん」 「竜二のこと大好き。愛してる」 私は竜二に抱き着いた。 完 2015年 2月15日 イベント JOURNEY OF LOVE STORES【岩手県】 題名 きらら
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加