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こんな作られた空間ってのは、どうも違和感を感じる。
そう思うのは僕だけなのかなあ。
僕はふうっと息を吐いて、湖を見つめる。
「なあ?どうするんだ?」
湖を見つめるバーンは、不安そうに言った。
僕は頷いて言う。
「どちらにしても、潜らなきゃ話にはならないよ。で、バーンにはこれを使って貰う」
そう言って僕は指輪を出した。
「それは?」
頷いて僕は説明した。
それは、魔道具で周囲に空気の膜を作ってくれるもので、昔は水の中や洞窟の奥で作業する時に使用したものらしい事。
今は、昔のように作れるものがいない為に、希少性が高くなってしまったけど、昔は結構多くの人が持っていたらしい事。
全部、ガイに教えて貰った事なんだけどねって言ったら、笑ってた。
「はは・・・・・・・。生きた教科書って感じだね。やっぱ、昔に実際に生きてたから説明に実感が入るな。それに、詳しいな」
『喧しい』
僕の肩の上で、ぐでえっと伸びたままでガイが言った。
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