転校生

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「ふふっ。」 弥生の答えを聞いて理事長は笑う。 「相変わらず素直ね。松嶋先生は。 私が大沢くんを特別クラスに選んだ理由は彼の瞳―」 「瞳?」 「正直に言うと私も大沢くんを特別クラスにするか迷ったの。 でも彼の綺麗な純粋な瞳をみたときに思ったのよ。 彼は向いているって。 彷徨くんは素直で、真っ直ぐな心を持ってる。 責任感も強い。そして何より―― 彼は仲間を見捨てない。そんな気がするの。 どこか惹かれるのよね。彼。」 そういって理事長は微笑む。 理事長はこういった直感が鋭い。 理事長のことを信頼している弥生は理事長の直感を信じてみることにした。
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