Spring

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『最初に言っとくけど…』 「え?」 『エ、エロい事しようとか思ってないからな…』 「んん…」 『ラブホだよ』 「ラブ…ホ……?」 オウムみたいに俺の言葉を繰り返したみゆはすぐに理解してくれたようで 『うん……』 「ラブホー!!!」 キャーッ!人でなし!くらい覚悟してた俺はみゆの反応に驚いた みゆはベッドから降りてあちこち観察し始め… 時折「わぁ!」とか歓声をあげて 一通り回り終えると俺の隣にちょこんと座った 何だか子犬みたいで可愛くもあり 「面白い……」 『え?』 「ラブホって所は家具の趣味以外英二さんの部屋に似てるんだね」 『まぁ…そうだな』 「ベッド広いし色々あるし」 いや…ここがたまたまマンションチックてだけで もっと変な部屋もあるって教えていいものかどうか… ベッドがムーディーに回りだすとか… SM部屋とか聞いたらみゆはどんな反応するんだろ? 「部屋に自販機があったよ」 『何か飲むか?』 「あれは飲み物なの?」 『え………?』 「オモチャって書いてあった」 !!!!!!!! 「おまけつきのジュース?」 『…や………』 「飲んでみたい!」 『ちょっ!待とう!』 「いらない?」 『ふ、普通のにしよう』 「じゃありゅうと同じのにする」 ホッ……… 「てか変な所だねぇ?お風呂も透明で丸見えだったよ」 うん…変だねぇ 俺もキョドりすぎて変な汗が出てきたよ 「あれじゃあ見えちゃうし恥ずかしくて入れないよ」 いや…見えちゃうのが売りなわけで… いつかみゆとあんな風呂に入れたりするんだろうか? いや…想像してる場合かっ 「りゅうは落ち着いてるね」 『いや……』 みゆの言動に内心バクバクだがな  
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