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「何もしねぇよ心配すんな」
『……頼むよ』
「まぁ…あれだ！やきもちなんて可愛いじゃねぇか！」
そりゃ…ふくれてプイッてされるくらいなら可愛らしいで済むけれども…
泣き顔はこたえるよ…
「アヤも妬いてくんねぇかな？」
『何言ってんのさ！アヤさん心配してるよ？』
「あん？」
『英二さんに変な虫がついてないかって』
「マジか？」
『永遠に《パパを狙ってる悪い虫さん》の話してる』
「何だそりゃ？」
『英二さんのファンの事だよ！英二さんはアヤさんに夢中すぎて眼中にないみたいだけどさ』
英二さんは自分がモテてるのを分かってないみたいだけど…
チームの頃からのファンや付き合いで飲みに行くクラブのホステスや
近所のおばちゃんまで年齢層も幅広い
けどバレンタインデーや誕生日のプレゼントをファンから受け取ってる姿を見た事がない
それは英二さんが受け取りを完全に拒否してるからであり…
「どうでもいいぞ？そんな奴らは」
これだもん……
だからアヤさんには心配いらないよって伝えてあるし
「つか小便してくるわ」
『はーい！ごゆっくり』
「あん？小便だよ」
『きっと腹も痛くなるよ』
たく…
どうせアヤさんに電話だろ…
小便と言いながら足早に出口へと走るその後ろ姿を少しだけ可愛いと思った
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