Spring

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「おっさーん!餃子くれ!」 席に戻るなりカウンターの親父に悪魔様はラッキーアイテムを注文した 『ええ?!晩飯餃子じゃなかった?!』 「あ?帰ってからも食うぞ?アヤのお手製餃子♪」 あ~あ ニヤニヤしちゃって… きっちり15分で帰って来た英二さん やっぱりアヤさんに電話してたんだな 「精力つけとかねぇとな!」 『そんなの食わなくたって英二さんは有り余ってるじゃんか』 「いいからお前も食えや」 『俺は必要ないし』 「んあ?草食系ってやつかよ 肉食で行けや!」 別に草食系だとは思っちゃいないが 英二さんはまんま肉食獸て感じだよな フェロモンてやつも出しまくってるに違いない 「おーーーっす!!」 『グハッ!!!』 突然降ってきた可愛らしいとはお世辞にも言えないスゴみ声とエルボー攻撃 恐る恐る振り向くと… 「隆!ヤッホー!ラオウもハロウ!」 『なっ…夏希!?』 スウェットの上下にメイクだけはバッチリしてる夏希が笑ってて 英二さんが連絡したんだってすぐにピンと来た……… 「よう!夏希!何飲む?」 「ラオウ!あたし焼酎ね!」 「じゃあ俺も切り替えっかな」 「真似すんな!」 「うるせぇ妖怪!」 妙に息が合ってるこの二人… デパートの化粧品カウンターで大暴れしたあの事件から数ヶ月… 夏希は英二さんをラオウと呼び 英二さんもまんざらではないようで 『つかどうしたん?』 分かっちゃいるが一応聞いてみる 「あ~!家でテレビ見てたら急に餃子が食べたくなってさぁ!」 『慌ててメイクだけして来たん?』 「そそ!スッピン晒したら恐ろしい事になるからのう~ふはははは!!」 『呼ばれて慌ててだろ?』 「そそ!呼ばれ……あっ!!」 うっかりゲロりやがって 張本人英二さんと言えば ガツガツ餃子食ってるし… 『座れよ つか彼氏は?』 「渚君は三回もイッちゃったもんで疲れて寝てまちゅ~!!」 『ブハッ』 「グフッ」 たく…どいつもこいつもエロエロラブラブしやがって  
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