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「永遠君~ママに伝えてくだちゃい~パパは虫さんを跳ね返すバリアーを持ってるから悪い虫さんは来ないよってね」
始まった!
でちゅまちゅ親子劇
俺は聞いてないふりをしながら
二人の会話を聞き溢さないようにこっそり耳をそばだてた
「バリアー??それって強い?」
「パパのバリアーは宇宙一強いぞ~」
「パパかっこい~!!」
「永遠君~パパ照れまちゅ~!」
「ぼくバリアー見たいよ~」
「え……」
ぷっ…どうすんだ?パパ!
「見せて~!!」
「ここじゃ危ないんだよ~タ、タイガーマスク相手なら見せれるかなぁ」
ええっ?!
「タイガーマスクいつ来る?!」
「いつかなぁ……?」
呟きながら俺をガン見する英二さん
いやいやいや……
その目は俺にめちゃ助け求めてるじゃんか
こないだの卒業パーティーで俺は主役なのにラオウ英二にみゆの前でこてんぱんにされたんだ
「タイガーマスクお花見くる?!」
「………どうかな~?」
「こないのかぁ~……」
シュンとした永遠を見て英二さんは光の速さで答えやがった
「永遠!花見にタイガーマスク呼んで来るよ!」
「ほんと…?」
「パパの竜巻バリアーでタイガーマスクを弾き飛ばしてやる!」
どんなバリアーだよそれ…
俺グルグル回されて投げられちゃうんじゃね?
てかいつからタイガーマスク悪役になったんだよ
「イャーーン!!」
聞き覚えがあるイントネーション…
腰をフリフリしてる永遠の動きはまさにあのハッピッピーオネエだっ!!
「「イヤーン♪イヤーン♪イャーーーン♪」」
腰をくねらせながらそのままキッチンへと消えて行った二人…
まぁ…
桜の木の下でプロレスも悪くない…か
たかだか15分俺が笑い者になれば済む話だ
おかげで芝居がかった動きも上手くなったしな
何の役にも立たないけど
しかし羨ましい親子だな…
俺もいつか英二さんみたいな父親になれるだろうか?
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