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「マジ女心ってわかんねぇ!!」
「分かるよ祥二君!俺もわかんねぇし!」
俺より先に居酒屋に到着してた三人は男子会をスタートさせていて
しょっぱなから祥二と翔の悲痛な叫びが耳に届いた
『う~っす!』
「お疲れさま 何飲む?」
メニューを俺に差し出しクールに笑うヤス
その横でギャーギャー騒ぐ二人…
いつもの風景に何だかホッとする
『何の話?』
「ん~嫉妬という感情についてかな…」
「「マジ参る~」」
翔と祥二は見事にハモってるし
何だか今の俺には興味深い内容だな…
ひとまずビールを注文して祥二の話に耳を傾けた
「つかよ?俺は浮気なんかしてないのにめちゃ疑われるのが気に入らんわけよ!」
「俺なんてやきもち妬かれすぎて今喧嘩中だしぃ~携帯かけても繋がらんしよ!キレたいのはこっちだっちゅーの!」
へぇ…何だかな…
同じような事でみんな悩んでるんだな…
「愛情表現のひとつと思えばいいじゃないか」
そんな中ヤスは冷静に解決への道を導き出す…
「でもよ~信用されてないみたいでさぁ」
「それだけ愛されてるって事じゃないか」
「「まぁ…そうだけど…」」
「どうでもいい奴のために無駄な労力は使わないよ~違う?」
「「まぁ……」」
「人のふり見て我がふり直せって言葉を?」
「「知ってる…」」
「君達はどうなんだい?」
「「……………」」
黙ってしまった二人……
「翔は彼女に必要以上にキスマークつけてたよな」
「……ハイ」
「祥二は勝手に彼女の携帯見たりしてたっけ」
「…すんません」
ヤスには勝てない
まだみゆと付き合う前の話だけど
俺だってくだらんやきもちいっぱい妬いたし…
去年のバレンタインデー…
みゆに浮気されたといわんばかりに荒れ狂った事をヤスは優しく慰めてくれたっけ
そして誤解が解けて
みゆとやっと付き合える事になった俺を
心から祝福してくれた
全て知ってるヤス…
もし今俺がみゆの話をしていたら
同じように痛い所を突かれていたに違いない
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