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「やきもちは恋愛に必要なスパイスだよ 多すぎても少なすぎてもダメなものさ」
なるほどなぁ…
「俺ちょっと悔い改めるわ」
ヤスの話を聞いて
祥二が珍しくシリアスになってるし
「ヤスって今女いんの~?」
そう!いい質問するね翔君
俺もそれが知りたい
ヤスの恋愛は昔からいつだって鋼鉄のベールに包まれて来たからな
飲み食いをストップして俺達はヤスに注目した
「残念ながら独りさ」
「嘘つけ~!!こんにゃろ~!!駅で見た奴いるんだぞ!!ヤスが女と腕組んで歩いてる所を!」
まるで浮気現場を目撃した彼女が彼氏に問い詰めるように翔がヤスに詰め寄る
けどヤスときたら至って冷静で…
「それ金曜日だろ?」
「曜日までは分からんけど…めちゃイケてるギャルとべったりくっついてたって」
ええ?!ヤスの彼女はギャルなのか!!
キョン太の彼女…まゆちゃんみたいな子かな
つかべったりって…
勉強一筋なイメージのヤスからは想像出来ないな
「あの子は教え子だよ」
『「「はっ?!」」』
「空君の妹さん」
そっ…空?
空と言えば…先週鬼人会のOBの宴会で傘下のチームで参加してて一緒に飲んだばかりだ
その空の妹?
ああ…そうか
ヤスの妹の藍子は空と付き合ってるんだったな
「空くんのマザーから家庭教師を頼まれてね」
「べったり腕組んでたってのはど、どういう事だよ~?!」
「あぁ…妹さん何か俺の事気に入ってくれてるらしくて テスト凄く頑張ってくれたからご褒美あげたんだよ」
『「「ご褒美?!」」』
「1日限定のラブラブデートさ」
『「「へ…へぇ~……」」』
「恋人と間違われるって事は上手く出来てたようだね 乾杯~」
『「「乾~杯………」」』
ご褒美にもなれずにうだうだと悩むちっぽけな俺
何だかなぁ…
きっと翔と祥二も俺と同じ思いに違いない
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