Spring

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ひとまずそのままドライブコースへと流れた 『つかキョン太は相変わらず忙しそうだな』 「今日は撮影があってさぁ~」 「へぇ~タレントみてぇ」 「やだなぁ~冬夜君 一応モデルだよぉ~こんなパ~でもさっ」 『歌はまだか?』 「まだまだだよぉ~もっと上手くならないとね~」 プロみたいに上手いのになぁ… そう甘くはないんだな… どの世界にも言える事だけれど 「つか隆~星野のおやびんが会いたいって言ってたよ?」 『あ…うん』 「卒業式の写真がどうたらって」 『そのうち連絡するよ』 みゆと想いが重なった瞬間をカメラにおさめたって言ってた… いい写真が撮れたって喜んでたもんな 「てかてか~!!おめでとっ!!」 『何?』 「ジャンヌダルクだよぉ~!付き合える事になったってメールくれたじゃん」 『あ…う、うん』 「オイラマジ嬉しいよぉ~!!まゆりんも喜んでたよ」 『ありがとな…』 「どうよ~?ラブラブしてるぅ~?」 『…え…う……』 「当たり前じゃねぇか!なぁ隆!」 しどろもどろな俺にトーヤがすかさず助け船を出してくれた 「よかったぁ~!!隆はいっぱい辛かったもんね」 「みゆちゃんもな」 トーヤの言う通りだ… みゆも同じ…いや、俺以上に辛かったはずだ だって俺には常に仲間がいたから… 離れてた間独りで戦ってたみゆ… けどこれからは違う 独りにはさせないって誓ったんだ… 「オイラ花見楽しみにしてるよぉ~!!」 『おう!』 「つ~かキョン太!枝毛切らせて!!めっさ気になる!」 「わぁ~!!冬夜君!じゃんじゃん切ってよ~!!」 「アホ!少しは髪を労れや」 「へへ~メンゴメンゴ~!!」 キョン太と俺が仲間だと知ったらみゆはどんな顔をするだろうか? まだまだ話してない事がいっぱいありすぎて 早く会いたいな… 不安の代わりに会いたい気持ちがまた大きく膨らんだ  
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