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『落ち着いたか?』
「ふ…ぅ………苦しい…」
『どうして?』
「息が…」
『息しろよ』
「ど、どうやって?」
『鼻でするの』
「……苦しいのは……い、息ができなかったからだけじゃないもん」
『ん?』
「苦しいくらい…りゅうを好き…だから」
『そ、そっか…』
そ、そっかじゃねぇよ俺
飛び上がって叫びたいくらい嬉しいくせに…
俺も落ち着かなきゃな…
みゆと手を繋いでベッドに寄りかかり暫く星空を眺めていた
そして少し落ち着いたらしいみゆがぽつりぽつりと話し出す
「嫉妬してたの」
『うん?』
「夏希さんに…」
『え……夏希って…みゆ名前知って……』
「隆と喧嘩した次の日夏希さんと会ったよ」
『ええっ?!』
「夏希さんの連絡先は英二さんが教えてくれたの…」
出たー!!地球に優しいおせっかい悪魔様
きっと今頃キッチンでビールでも飲みながらほくそ笑んでるにちがいない
「夏希さんから傷の事も聞いた…」
『そっか…』
「夏希さん…りゅうがいなかったら死んでたって言ったよ…だからやきもちごときで夏希さんを嫌いになるのはいいけど…りゅうを傷付けるのは許さない!そんなにすぐなくなっちゃうような気持ちなのか!軽いわねぇ!って怒鳴られたよ……」
『………………』
「一ミリもなくなってないよっ!って怒鳴り返したけど…」
『みゆ……あのさ』
「やきもちでりゅうを嫌いになんかならない…でも好きだからそうなっちゃうの…醜いって分かっててもそうなっちゃうの…そんな自分が凄く嫌でね…りゅうに気持ちやっと届いたのに…」
『……ん』
「りゅうのいない世界なんてあたしにとっては全く意味を持たないんだ… あたしはりゅうを好きになってからずっとりゅうへの想いに支えられて生きてきたの…」
『みゆ…』
「りゅうが好き……」
『……………』
「筋金入りのあたしの気持ち…ナメんなよ~!!」
『こ、怖ぇ~!』
ヤンキーなみゆも可愛いし
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