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『大丈夫?ごめんな…調子に乗りすぎた』
「……あたし…変態かも…
」
『なっ、何で?!』
「クラクラしても…りゅうのキスが好き…」
『……………』
「頭の中幸せで…いっぱいになるから」
『………………』
「こういうの…変態って言うの…?やだぁ…」
みゆは瞳を潤ませて本気で落ち込んでるし
何なんだよその思考回路は…
俺は笑いを堪えるのに必死だ
「りゅう…?」
『みゆが変態なら俺なんて犯罪レベルだよ』
「は、犯罪……?」
『そ!だからみゆは安心しなよ』
「本当?変態でもいい?」
『だから違うって!……つかさ?今度本物の星見に行かない?』
「二人で?」
『うん!いつかのクリスマスみたいに泊まりがけで!』
「ええ…?!」
『や!エロい事は考えてねぇぞ?!いや…そりゃ男だし100%エロい気持ちがないとは言い切れないけど…』
て…何言ってんだよ俺は…
けどみゆと作り物じゃない本物の星空を見たいって思ったんだ
「行く…行きたいよ!」
『マジで?!』
「ん…りゅうといっぱい一緒にいたいもん」
『もうここに住んでよいっその事!!!』
「りゅう?」
『好きすぎて頭が変になりそうだ……』
「ええっ?大丈………ウ……………」
今度はみゆがクラクラしない程度に軽いキスを落とす
『みゆ隙だらけだな』
横になってるみゆに被さったままもう一度キスを試みた時だった
「隆~!!茶じゃ~!!」
ノックもなしに突然バーンと開いた扉に
俺達はそのまま固まってしまった
「………………」
『「……あ…」』
「くぉらぁぁぁぁ!!人様の大切なお嬢ちゃんに何しとるんじゃぁぁぁぁぁ!!!」
えええええええ?!!!
『ちょ!!ジジィ!!』
「このバカ息子がぁぁぁぁ!!!!」
『うわぁぁぁぁぁ!!』
「りゅ!りゅうぅぅぅぅ!!」
……………
何年ぶりかでジジィの背負い投げをまともに食らった俺は
死にかけのゴキブリみたいに無様にひっくり返ったまま……
ぼやけた視界の先には
ドアに半分隠れながら息を呑んでる英二さんとアヤさんの姿があり
その横で永遠が腰をクネクネさせながら「イヤーン!」とオネエの叫びを繰り返しはしゃいでいた
どうして人生とはこう……
みんなの前で醜態を晒した俺は
心がポッキリと折れそうで…
そのまま気絶してしまった……
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