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世間話をしてるうちに
渋滞もなく車はスムーズに高速に乗り
暫くするとみゆが本当に不思議そうに言った
「何か変な感じだよ?」
『ん?』
「車に乗ってるのが…」
『車は慣れてるだろ?』
みゆの家はおばさんも運転するし…
何よりあのおっさんも…
いやおっさんて感じじゃないんだよな…
みゆの親父さんの弟の慶治おじさんにはマジ参ったっけ…
若くてイケメンでちょい意地悪なおじさん…
おじさんと知らずにツーショットで車に乗ってるのを何度か目撃して
バカみたいに荒れたり落ち込んだりしたのも懐かしいな…
「りゅうだからだよ?」
『ん?』
「ママや慶治おじさんと車乗ってたってドキドキしないもん」
『そっか』
女性のママは置いといて
そっか…あのおじさんといてもドキドキしないのか…
俺だからって…嬉しいじゃないか♪
「でも大丈夫だから」
『ん?』
「すぐに慣れるようにするから…」
『ダメ』
「え?」
『慣れなくていいよ』
「………でも」
『ずっとドキドキしててよ……』
それは俺の願い…
みゆにはずっと俺にドキドキしててほしい…
「うん……」
『いい子』
ハンドルから片手を離して一瞬だけみゆの頭をクシャっとした
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