Spring

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選んでる余裕はないがなるべく外観が派手じゃない所… ちょうどワンガレージタイプのホテルに空室を見付けた よかった…このタイプなら誰かと顔合わせたりって事もないだろう クルマをガレージに停めて助手席に回りみゆを車から降ろした 「……ゅう……」 『もうちょい我慢して』 「…………ん…」 みゆを担いで室内に入って安堵 よかった…変な部屋じゃなくて… パッと見英二さんのマンションの寝室と変わらん ただ違うのは部屋に自販機がある事と 家具が多少ベルサイユチックて所か… つか観察してる場合かよ みゆをそっとベッドに寝かせた 『大丈夫か?』 「……ここ…は?」 『ああ…ここは…』 ラブホだと言いにくくて口ごもってると 「…りゅうがいるから…どこでも…いい」 みゆが弱々しく呟いた 『少し眠りなよ』 「そばに……いて」 『隣にいるから』 「…………………」 安心したみたいにすぐに眠ってしまったみゆの隣で 俺は一人反省会でもするとしよう…  
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