第1章

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高島は帰って来ると気が済むまで浴槽を洗い、 うがいを3回すると部屋に入って来ます。 『沙羅、ただいま。今日は何をしていたんだい。』 『キッチンの棚の中を片付けたの。春雨でサラダを作ってみたの。エスニックよ。フレッシュなコリアンダーがあれば、レストランにも負けないわ。』 高島はいつものようににっこりと笑い、 『沙羅、シルバーの耳飾りとネックレスを外して、ケースに閉まって。』 『そう、指をゆっくり動かすんだよ。その方が綺麗に見える。』 『そのワンピースは、大事なものかい?明日、新しいワンピースを選びに行こう。』 『あとは、僕がするから、髪をほどいたらこちらにおいで。』 と、言いました。 待っていた時間の始まりです。  
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