第1章

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ー先週。 「きゃー!また同じクラス!」 「やったね!また騒ごうよぉ!」 クラス替えの名簿を見て、はしゃぐ私、丸岡秋(まるおかあき)、友達からはまるちゃんって呼ばれてる。 で、一緒に騒いでるのが友達の相沢かな(あいさわかな)。 高校からの友達で、結構可愛い女子。 今日から高校2年生。クラス替えの名簿を確認しそのクラスの教室へと向かう。 「あーまたまるちゃん黒崎くんと一緒じゃん!」 にやにやしながら指を指す。 「かな!指指さないで!別に一緒でも絡んだことないから!」 かなが指差したその人は中学からクラスがずっと一緒の黒崎新(くろさきしん)くん。 ずっと一緒と言っても話したこともないし、目があったことすらない。 なぜなら彼は無口だ。 無口ってものじゃない。たぶん発声することができない病気なんじゃないかと心配するほど話さない。 ずっとクラスで孤立していて… 窓の外ばっかり見ている。 当然、声を聞いたことがない。 しかし、なぜか女子にひそかに人気で。 なぜなら彼は顔がいい。美少年ってかんじ。 だから中学から一緒の私は… 、
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