第1章

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そして数日後。 事件の日。 昼休み。 教室に戻ると、クラスの女子が固まって騒いでいた。 「どうしたんだろ?」 「見に行く?」 女子たちの輪の中に入ってみる。 すると、真ん中に泣いている女子がいた。 「ねぇねぇどうしたの?」 「ゆいちゃんがね黒崎くんに告白したら無視されたの!」 …あー…だから言ったじゃない。 そんなことを思いながらも慰めてあげる。 「だ、大丈夫だよーゆいちゃん!ゆいちゃん可愛いからすぐ他の…」 「まるちゃん…黒崎くんに聞いてきて!」 「…え?」 「なんで私を無視したのか!まるちゃん同じ中学でしょ!!」 …はぁ!?だから話したことないってばぁ… 「私たちからもお願い!まるちゃん!」 そこにいる女子全員が私に注目する。 …い、いやいや… そんな大勢の女子の眼差しには逆らえず、 「聞いてきてく、くるね」 …はぁ無理だっつーの!! 黒崎くんをちらっと見る。 平然とした顔で窓の外を眺めている。 まだ行こうか迷っていると、泣いていた女子から睨まれる。 …うっ!…勘弁してよー…なんであいつと同じ中学なのよぉ… 、
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