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「スタート地点に着いた者からエアホーンを鳴らす。両者が鳴らし終わったらスタートだ」
……なるほど…この距離だと肉声も無線も限界か…
俺は頷くと言われたスタート地点に向かっていった。
「昇…どうなのさ?僕にはさっぱり判らないけど?」
スタート地点を目指して歩き始めた俺を眺めながら、昴は昇に龍司の事を聞いていた。
「観察力は十分だな…迷彩のパターンは今あるパターンの中で一番良いし動きも悪くない」
昴には動きの部分はさっぱりだったけど、迷彩のパターンについては理解できた。
20mも進むと龍司の姿がぼやけてしまった。
それだけ周囲に溶け込んだのだろう。
「あとは、動きの詳細と…いろんなセンスだな…」
そう言って昇は自分のスタート地点に向かって歩いていった。
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