02.思い出って大事?

8/8
前へ
/657ページ
次へ
「スタート地点に着いた者からエアホーンを鳴らす。両者が鳴らし終わったらスタートだ」 ……なるほど…この距離だと肉声も無線も限界か… 俺は頷くと言われたスタート地点に向かっていった。 「昇…どうなのさ?僕にはさっぱり判らないけど?」 スタート地点を目指して歩き始めた俺を眺めながら、昴は昇に龍司の事を聞いていた。 「観察力は十分だな…迷彩のパターンは今あるパターンの中で一番良いし動きも悪くない」 昴には動きの部分はさっぱりだったけど、迷彩のパターンについては理解できた。 20mも進むと龍司の姿がぼやけてしまった。 それだけ周囲に溶け込んだのだろう。 「あとは、動きの詳細と…いろんなセンスだな…」 そう言って昇は自分のスタート地点に向かって歩いていった。
/657ページ

最初のコメントを投稿しよう!

298人が本棚に入れています
本棚に追加