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「残念…
またゴム弾だよ…
大丈夫!
次は実弾確実だよ…
生き埋めになって酸素が徐々に減る恐怖…
そんなジワジワと迫る恐怖でなくてゴメンね…」
俺の言葉に今度は鳴き声が聞こえてきた。
「す…すまんかった…
理不尽なのは私のした事だった!」
泣きながら前主席はそう言っている。
「残念…
泣いて許しを乞うても逃げれなのが理不尽の最たる物」
トリガーを引く直前に無線が泣きながらの前主席の言葉を運んできた。
「ちくしょー私は貴様を憎む!ぅ!」
そう叫んでいたが、無線の後半で弾は前主席の腹を直撃。
実弾を撃ちこまれたと勘違いしているアホは気絶していた。
俺はたぶん聞こえていないと思うが、無線に話しかけた。
「そう…
その気持ち…
千葉震災の被災者は貴様にそう思っているよ…
察しろ馬鹿が!」
そう言って俺は笑顔で振り向いた…。
全員がドン引きしていた。
まぁ佳津子とヨルバルは俺の本性を知っていたようで、変わらぬ態度だったが…。
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