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麻由「いい加減忘れなよ!
あんな奴はさ!夕紀を幸せにするどころか、悲しませたんだから!!」
夕紀「…………今さら嫌いになんてなれるかな
もう2年になるし……」
私は雪を眺めながら椅子に座って電話をしていた
夕紀「2年になっても忘れられないでいるなんて……
女々しいんだよね、私……」
麻由「う~~ん………
あっ!夕紀、紙とペン用意出来る?」
夕紀「えっ?
…う、うん」
勉強をしている最中だったので、用意するのは難しくなかった
麻由「そこにあいつのダメなところ書き出しちゃえば?
それをじぃーっと見てたら、嫌いになるでしょ!!」
夕紀「そ、そうかなぁ……」
その後、麻由は夕飯の時間になったらしく電話を切った
夕紀「嫌いになる………か」
何時までも引きずるのはさっきの麻由の様子から迷惑なのだと分かった私は決意した
彼を嫌いになろう
さぁダメなところ…
ダメなところ……
ダメなところ………
夕紀「…………むりだよ」
私はペンを置いてそう言った
こんなことをしても
私の脳裏にある
愛しい記憶が隠せない
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