第11章

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「おめでとう。」 「わざわざ、ありがとう。」 いつもの誕生日を迎えた。 もう止めようと今年は本気で考えていた。 やはり真紀は貼り付けたような笑顔で渋々この茶番に付き合ってるようだった。 俺の誘いに真紀は応えていたが気分が乗っていないのはバレバレだった。 わざと感じている振りをしている真紀を見るのは辛かった。 俺も途中で萎えたことを気付かれないようにし、果てた振りをした。 真紀を相手にして初めてのことだった。 もう無理だな・・・ 自分がもう頑張れないことをこの夜悟った。
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