第一章 弘美と智美

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 部屋に戻ると、もう弘美は床で小さな体を折り曲げ、寝息を立てていた。鼾まで酒臭い。頬には涙の痕が残っていた。 「ダメだわ、こいつは……誰かオトコがついて守ってやらなきゃ……」  智美は弘美に毛布をかけて、ベッドに横になった。
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