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ピロリンピロリンとファミレスの
来客を示す音がなった。
なんとなく目を向けてみると
小学生くらいの女の子と
スーツを着た、いかにも仕事が
出来るといった風貌の女性が
入って来るところだった。
親子には見えないな。
似てないし。
何より親子特有の空気感が
無いように思えたからだ。
ふと、少女と目があった。
何処までも黒く澄んだ、
まるで俺のことを見透かしたような
少女とは思えない目だ。
軽く愛想笑いをしてみるが、
少女は無表情のままだ。
不思議な女の子だな。俺は素直に
そう思っていた。
そしてキャリアウーマン(仮)も
こっちを向いて少し高そうな
メガネをくいっと上げたところで
漸く我にかえった俺は
すっと目を反らした。
逆に不審者みたいだなーなんて
軽く考えながら。
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