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「そうでしょうか」
「かなり、捻じ曲がってると思うけど」
「個人の思想については、この際いいでしょう。ただ、彼らの手柄は一流大学の成績優秀者程度では、あの男の相手は務まらない事。それが分かりました」
ミレイは、この数日の間に何かをしていた訳では無い。ただ和泉の言う通り、「世間を騒がす」唐橋物産の事件は気になっていた。
当然、自分たちが起こした事件では無い。
犯人が和泉の名を出したのは初耳だが。彼の引き起こす事件とは毛色が違い。何を思い、何か行動に移すのかに興味があった。
だが和泉は動かず、懐柔した千葉県警の本田から情報を取り寄せただけ。
もしも途中からでも、和泉が手を貸したならどうなっていたか。少なくとも、社長の唐津の命くらいは奪ったであろうか。
そして、柿崎や酒出は苦戦し。未だ、事件解決には至っていなかっただろう。それを、全て柿崎の手柄にも出来た筈である。
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