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千晃 side.
「ねぇ千晃。」
「ん?何、どうしたのぉ?」
今日は、メンバー全員で撮影の日。
今は楽屋の隣にあるメイク室で宇野ちゃんと椅子に座りながら
まったりとガールズトーク中。
「昨日さ、にっしーがホワイトデーあげる~って言って」
そう言ってからスマホを弄って、あたしに差し出す。
「コレ、くれたの。うふっ」
スマホを持っていないほうの手で口を隠して微笑む。
画面を見てみると、にっしーと宇野ちゃんと豪華なチョコの写メがあった。
写メの中の宇野ちゃんは、どこか幸せそう。
「えぇ、かわいい。… てか、なんかこのにっしー格好つけてる風だね」
「うん。まぁ、それはしょうがないよ。あいつは常日頃、格好つけてるし」
頷きながらスマホを机の上に置く宇野ちゃん。
たかうの、夫婦みたい!ってファンのみんなが言ってるのは知っていたけど
やっぱり、素で仲が良いんだよね。
まさに夫婦って感じがするし。
「あたしは貰えないだろうなぁ~。今年は、リーダーと宇野ちゃんだけにしかあげてないし」
思っていることをすぐ口に出しちゃうから、言い終わったあとにいつも後悔するんだよね。
今だと、この二人だけにしかあげてないんだ……って。
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