第1章 独白

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あれば俺が某有名私立学校の中等科の頃、比較的周りの奴等は裕福な家庭で育っていて、一見のんびり楽しくやってるように見えていた。 でも内情は、お互いをランク付けしあって、誰々よりも上に、誰々は落ち目だ、と周りと自分の立ち位置を意識して、足を引っ張りあうのが常だった。 多分はたからみたら そんなことに俺は無関心で、冷めた目で見ていると思っていたと思う。 本当は俺もそうありたかった。 そんな下らないことに気持ちを揺さぶられることなく、過ごしたかった。 でも、そんな俺の思いとは裏腹に その当時の俺は、いや俺たちは 周りの奴等のくだらない嫉妬や妬みに翻弄され、それに抗う術も持ち得なかったんだ。
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