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謎だらけだけど。
( なんかやっぱ、嬉しいな… )
そう思った。
少し離れた所で、堺さんと藤代さんが何やら言い合っているな‥と見ていると。
「お、智基。もう時間だし、あがっていいぞー。」
店長にそう言われて時計を見ると、いつの間にか23時を回っていた。
なんか今日はいろいろあって、時間がめちゃくちゃ早く感じた。
(あ、そういえば‥ あの関西弁のお客さん、どうしたんだろう… )
今まで完全に忘れてしまってた。
ふと思い出して店内を見渡してみるけど、姿は見当たらない。
「あの、店長‥ さっきのお客さんは…?」
「あぁ、あれからすぐ帰ったよ。目に見えて落ち込んでたなぁー。」
くつくつと笑いながら、そう答えてくれた店長。
「 えっ‥ 」
目に見えて落ち込んでた…?
一体、なにがあったんだ…??
てか、それって笑う所なんですか…!?
また分からない事だらけで言葉につまっていると、
「ははっ大丈夫!お前が気にする事じゃないよ。」
陽気な声で言いながら、いつものようにくしゃりと髪を撫でた。
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