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「…こりゃあ、アイツも大変だな。」
「 へ‥、なんですか…?」
赤城さんはなぜか苦笑いしてて、
何か呟いたけど、うまく聞き取れなくて聞き返したら‥
「いや、酒屋とうまくいって良かったなって言ったんだ。」
そう言って、ニッとワイルドな笑みを浮かべた。
「 っ 」
途端、ボッと顔に熱が集まる。
なんでもう赤城さんまで知ってるんだ!
「なんかあったらすぐ言えよ。俺達はお前の味方だからな。」
店長達と同様、ニヤニヤしてるけど。
俺を見る瞳には優しさが滲んでいて、
その言葉に胸がじーんと熱くなった。
「 ぁ、ありがとう、ございます‥ 」
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「それじゃ、お先に失礼しますっ」
「おう、またな。」
挨拶して裏口を出ると、心地よい風に髪がなびいた。
見上げると、満点の星空。
自然と口元がゆるむ。
手には大好きなチーズケーキ。
それに今日は…
堺さんと気持ちが通じた、特別な日。
清々しいような、ふわふわした気持ちに浸りながら歩き出そうとして‥
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