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それを伝えるかのように、繋がった手に力を込めると‥
嬉しそうな顔が、こちらを向いた。
「俺、堺さんが1番特別で‥ 1番好き、ですから‥」
恥ずかしいけど、
今日は特別な日だから。
素直に気持ちを伝えると、
『ん、俺も。』
ぎゅーっと、腕の中にくるまれた。
(なんか、幸せだな… )
俺も堺さんの背中に腕を伸ばして、ぎゅーっと抱きついた。
逞しい腕と胸板。
温かくて、
安心する。
もぞもぞと顔を上げると、口元を緩めた堺さんの顔がすぐ近くにあって。
また、どちらともなく、キスをしたーー。
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後日談。
どうやら、お互いの気持ちに気付いてなかったのは当人達だけだったようだ。
店長達はヤキモキしながら、俺と堺さんの動向を見守っていたらしく、
ちょこちょこ堺さんの恋愛相談にものったりしてたんだとか。
(なんか‥、いろいろ恥ずかしい感じがするのは、気のせいだろうか… )
◆END◆
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