不憂

2/8
前へ
/8ページ
次へ
気がつけば温泉宿の前にいた。 硫黄の臭いが鼻をつつく。 黒ずみ古びた木の建物に、微風のくせによく回る風車があちこち立っている。 音のない玄関をくぐると番台はいなかった。 裸足のまま木の廊下に上がる。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加