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学校に入りすぐ正面にあるエントランス。そのエントランスを玄関側から見て右手にある大きな扉を開けるとこれまた大きい社交場がある。その大きな部屋の中には酒場とギルドが存在する。
ギルドはもともとお城の一階に設置されていたのだが学校の学生も使う事は多いしこっちの方が広いと言う理由でこの場所に移されたらしい、フィリップさん談。
「なんか凄い人の多い場所だねマギちゃん……う、お酒臭い」
酒場は活気が凄くて音もかなり五月蠅かった。毎日この横を通っていたけどこの数年間こんな声や音が1度たりとも聞こえた事無かった。学校にこんな場所があるなんて今でも信じられない、そして血の気が多い私としてはこんな近い場所こんな場所があった事に心が躍っている。セシリアは人の多い場所は嫌いだけど私は大好き、お酒も好きだし酔った大人同士の喧嘩みたいのを見るのも大好きだ。だから楽しみでしょうが無い。
とは言ったものの何度も言うとおり初めて来る場所だから勝手が全く解らない。ギルドの使い方なんて解らないし掲示板には何も書いていない。習うより慣れろって事かな?
考えてもしょうがないか。
「セシリア、行こっか」
「あ、うん」
すぐにギルドでクエストを貰うのも良いがせっかくここに来たのだから酒場でこの空気を楽しむのも一興、昼間からお酒を飲むのは流石に気は引けるから飲酒はしないけどとりあえずコーヒーでも、ミルク多めで。
「いらっしゃいお嬢ちゃん達。何を飲むかい?」
バーのカウンターの席が丁度2席開いていたからそこに座るとすぐにマスターと思われる渋いおじさんに声を掛けられた。どうでもいいけどこのイス、高すぎて座ると足がつかない。私身長160あるのにまるで足が付く気配が無い。セシリアに至っては座るのに一苦労みたい、やっぱりセシリア可愛いわ。
「コーヒーください。あとミルクも」
「私もコーヒーでお願いします」
「あいよ」
すぐにコーヒー豆を挽き始めるマスター。酒場と言うぐらいだからやっぱお客が多いのは夜なのだろう、今の状態でも全然多いと思うけど……今度は日が落ちてから来てみるとしますか。
「マギアちゃん、あと1人どうする?」
「あー、すっかり忘れていた。セシリア探してよ」
「え……無理だよマギアちゃんっ!」
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