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父の葬儀が終わると見るからに恐そうな男が私を訪ねて来た。
父は私の知らない所で家を担保にお金を借りていたのだ。
金額は100万円…。
しかも返済が遅れ利息だけが増え続けた状態になり、今では300万円にまで増えていた。
そぅ、闇金融だ。
家を差し押さえられ、私を風俗のお店で働かせてお金を稼がせようとしていたが、毎月決まった金額を払う事でそれだけは勘弁して貰った。
今は会社の社宅を借りて生活をしていたのだが、支払いが少し遅れてしまい取り立て屋が会社に乗り込んで来てしまったのだ。
会社を解雇され支払いが出来なくなり私は生きる気力がなくなり屋上へと向かっていた。
『私って…なんて不幸なの…私が何をしたっていうのよ!!』
涙が溢れだし空を見上げる。
『もぉ…疲れたよ…』
ゆっくりとフェンスから手を離し静かに目を閉じていく。
『今度生まれ変わったら…裕福の家庭に、生まれたい…な』
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