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式典が終わり、これから1年お世話になる教室に足を踏み入れる。
出席番号順に並んだわたしの机は一番前にあった。
…最悪だ。居眠りもできない。…
すぐに隣の席の土田メイと仲良くなった。
「あたし土田メイ。よろしくね!」
「わたしはルミ。中島ルミ。こちらこそ!」
メイは少しカールした茶色い髪を鎖骨辺りまでおろし、目が大きく笑顔が素敵な女の子だ。
「も~一番前の席とか最悪!ところでルミちゃん、部活やる人?」
「ルミでいいよ。わたしは陸上。メイちゃんは?」
「あたしもメイでいい~!メイは野球部のマネージャー!ずっと夢だったんだ~高校球児のお世話係。ルミは陸上部かぁ、同じグラウンドだから外でも会えるね!アハハ」
中学時代、ハードル競技の県強化選手だったわたしは推薦でこの高校に入った。
マネージャー…素敵な響き。この先3年わたしは汗水垂らして走り続けることを思うと少し羨ましくなった。
そしてほどなく担任の杉本が教室に入ってくる。
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