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全て同じ黒の扉だ。
俺がこんなにも動き回っているというのに、男は一向に姿を現さない。
まだ探索していて良いということか?
勝手に解釈し、左側手前の扉を開けようと手を伸ばす。
しかし、扉は開かなかった。どうやら、鍵が掛かっているようだ。
だが、開けようと思えば開けることが出来る。鍵のツマミがこちら側に付いているからだ。足元には焦げ茶のマット。
向こう側は何なのだろうか。
もしかすると、外なのか?
扉に耳をあててみる。
心なしか、土砂降りの雨の音がする気がした。
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