鮫島モンスター

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同時に、バキっという凄まじい音がしたため、俺は自分がソファを壊してしまったのかと思った。 何も知らない、という顔でやり過ごそう。 そう考えたが、途中で俺はそれがある部屋の扉が勢い良く閉められた音だと気付いた。 視線をそちらの方に移動させると、乱暴に閉じられた扉の前に男が立っていた。 まるで悪魔が降臨したかのような、どんよりとした空気が纏わり付いている。 その姿を見て、俺は 「何故、開ける時は音がしなくて、閉めた時にあんなにデカい音が出たんだ?」 なんて、どうでも良いことを考えていた。
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