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コノノは世界の果てで困ってます。手伝って下さい。
4つ目の日記は、描ききれない地図になっています。
描き足して、書き並べて、いつか白紙が尽きたら。
どうしよう。
イルカのダンス王、トルトの背中でプカプカして、
砂浜のミミリハ先生へお礼を言って。先生も先生で
大きなカッコイイ鋏をチョキチョキさせてお見送り。
『コノノ。また会うだろう。何か話を聴く為に。』
「はい、楽しい踊るようなトルトみたいな話を、
先生に教えて貰った事が、どんな勇敢なのかとか、
日記に書き溜めて、また会います。ありがとう!」
『コノノの世界は、まだ始まったばかりだ。』
トルトが勢いよくジャンプして仲間に言ったの。
『それじゃあ、コノノ。行くよ。ミミリハさん又ね。』
『いってらっしゃい。』
ザパーン!
*
海の上を行くのかと思ったのです。コノノ泳げない。
関係ないのです。海の中は凄く奇麗で。涼しくて。
絵の具に詰めたい色が一杯で、息が苦しくなる前に。
10匹の白いイルカは、交代で浮かび上がっては
潜ったトルトが、水面目掛けてジャンプ一回転。空が。
空と雲が逆さまで。池に映ったみたいになって。
すぐに浮かんでいた別のイルカにピョコンと座って、
『ハイ、掴まっててね。コノノさん。』美しい声。
トルトのお母様なのかな。考えながら海へ潜って行く。
まるで、海の中に長い長い透明なチューブがあって
トルト達は、踊りながら潜り浮かび、飛び跳ねながら、
先へ、その先へ、もっと先へ。あっという間の速さ。
それは鳥のように自由で。こんな風に泳ぎたい。
そう、コノノはトルトとの勝負で負けたのだから、
泳げるようにならないといけないんです。
「どうやって、こんな風に泳ぐの?トルト!」
『まずは歌いなよ。ダンスには歌がいるんだ。』
「コノノあんまり歌は一杯知らないけれど、判った。」
呼吸。流れ。波のリズム。風の向こう。音が集まる。
音が、音が集まって溢れてくる。な、なに?
トルト達が、止まって海にプカプカしている。
目の前に、ミミリハ先生の島の何百倍くらいあるような
大きな島があります。ここはどこ。世界なの?
*
『コノノ。ここも世界だ。あそこは島じゃない。陸だ。』
「陸。」
『僕は陸へは行けないんだ。踊れないんだよ。でもね、
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