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俺は夜中の方が時給がいいからと、コンビニの夜勤でバイトをしている。基本的には週3勤務 時々夕勤の時間帯が足りない時に駆り出される事はあるけれど、駆り出されても月に2、3回程度だ 今日はその数少ない夕勤終わり。家の前に辿り着いたのは、23時前。これからご飯食べて、風呂に入って、レポートをして寝る予定にしている 俺がポケットから玄関の鍵を取り出すのと、玄関前に伸びた人影を確認したのはほぼ同時だった。ドアの前にヤンキー座りしていた人物は、俺の姿を捉えた瞬間ふわりと笑った 「よっ」 「修一」 驚きつつ、俺が修一、と名前を呼べば、それに応える様に修一がにかっと満面の笑顔を見せる。星さえも包み隠す今日の夜空なんて、一瞬で吹き飛ばしてしまいそうな程、修一のその笑顔は妙に輝いて見えた 「バイトお疲れ」 「どうした?」 「さとって明日三限からだったよな?またビール買ってきた。飲もうぜ」 「……何、お酒、ハマったの。別にいいけど、まだレポート終わってないから待たせるぞ」 俺のバイトが終わる時間を見計らってきていたであろう修一の手には、この間と同様コンビニの袋が持たれており、お酒やおつまみが沢山入っていた 確かにバイトが22時までの勤務だとは言っていたが、その話をした時、修一は特に何の反応もしなかった だから今日家に来るとは全く想像すらしていなかったし、バイト上がりに見た携帯電話の待ち受け画面にだって何の連絡通知も表示されてはいなかった 正にこれは、俺にとってサプライズってやつ。今日は来店客数も少なく、暇だったから正直疲れてはいないのに、何だこれは 俺へのご褒美なのか 平静を装いつつ、レポートの邪魔だけはするなよと言って修一を部屋に招き入れた。レポートの期限が近いから結構切迫してんだけど、屈託のない笑みを見ると、どうしてもこいつに甘くなる 俺はテーブルに広げていたノートを端に避けてスペースを作ると、飲みながら待ってろと言ってソファーに座った。バイト前に書きかけていたレポートは、まだ三分の一程しか進んでいない 「了解。じゃあお前の分、冷蔵庫入れとくから。一時間で終わらせろよ?」 「無茶言うな」 その言葉一つで、さっさと終わらせようと思ってしまった俺は、本当に、単純だ
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