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風呂から上がると、ソファーに修一の姿が無くて、嫌な予感がした俺は眉を寄せた。ベッドに大きな塊が見えるのは、気の所為だと思いたい ベッドの前まで近付いてそっと覗き込めば、修一が何故か俺のベッドに潜り込んで寝ていた 「おい、起きろ。お前の寝る所はそこじゃないだろ」 隣から声をかけてみた所で、修一は何の反応も見せない。ベッドを一人で占領し、規則正しい寝息を繰り返す修一を、とりあえず足蹴りしたくなった ……だから、お前の匂いが、シーツに移るだろうが 心の中でそう言って、俺は荒々しく掛け布団を修一の肩まで引き上げると、電気を消してソファーに寝転がる そっと瞼を閉じて、深く、深く、呼吸をした 恐らく肩を揺さぶって起こせば、修一は起きるだろう。それをしないのは、先程の事があったからだ 触れてしまえば、俺は、自分自身何をしでかすかわからない 最近では、もう、寝顔すらもまともに見れなくなってきてる。裸なんて以ての外だ 親友だと心に言い聞かせたって、触れたい衝動を、気持ちを、抑えるストッパーの様な物が確実に緩んでいる 箱に無理矢理に詰め込んだ想いが、箱を壊す勢いで、今にも溢れ出てしまいそう 長年蓄積されてきた想いは、あまりにも、大きくて 「……限界、かもな」
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